【B-Trends】「個人の成果で評価されない」という離職理由の正体。足りないのは、評価の仕組みではなく『対話』だった。
「正当に評価されていない」
もし、あなたの会社の若手エースがこの言葉を残して去っていったとしたら、あなたはどう感じますか?
「いや、うちは評価制度を整えているし、面談もやっているはずだ」
そう反論したくなるかもしれません。
しかし、最新の調査(doda「転職理由ランキング【2025年版】」)では、見過ごせない変化が起きています。転職理由として「個人の成果で評価されない」という項目が、前回調査から大幅に順位を上げているのです。

特に20代においては、前回の圏外から一気に2位へと急浮上しています。

「昇給」だけでは埋められない、若手の不満
なぜ、今これほどまでに「評価」への不満が加速しているのでしょうか。
昨今、初任給の引き上げやベースアップにより、若年層の給与水準自体は底上げ傾向にあります。しかし、dodaの分析によれば、全体が底上げされた結果、かえって「自分の個人の頑張りが、正当に給与に反映されている」という手応えが薄れているという皮肉な推測がなされています。
ここから見えてくる本質は、彼らが求めているのは単なる「一律の給与アップ」ではなく、「自分のどの行動が、どう組織に貢献し、どう評価されたのか」という納得感だということです。
評価不満の正体は、上司と部下の「期待値のズレ」
離職を選ぶ社員が抱く「評価されない」という絶望。その裏側には、上司と部下の間にある致命的な「頑張りの方向性のズレ」があります。
・部下側の心理: 「これだけ頑張ったのに、成果として認められない(認められている実感がない)」
・上司側の心理: 「彼は期待した方向で頑張っていなかった(だから評価できない)」
この溝を埋めないまま、期末の面談でいきなり評価の結果だけを突きつける。この結果、社員が「自分の努力は無視された」と感じ、組織を去る引き金となっています。
プロが指摘する「評価を納得感に変える」最後のピース
では、どうすればこの「評価のすれ違い」を防げるのでしょうか。
ビジネスコーチグループでは、評価制度の本質を「事実と成長の確認」であると定義しています。
単に点数をつける事務作業ではなく、「頑張りと改善・成長を客観的に把握し、納得感のあるフィードバックを行うこと」ーーこのプロセスこそが、評価を「不満の種」ではなく「次なる成長の糧」へと変える鍵となります。
実際、世界的な調査機関であるGallup社の従業員エンゲージメント調査(Q12®)においても、パフォーマンスを最大化させるための第1の要素として「職場で自分が何を期待されているかを知っていること」が挙げられています。
上司と部下が「何をもって成長とするか」の事実を正しく共有し、対話を通じて期待値をすり合わせ続ける。この当たり前でいて難しい「プロセス」に立ち返ることこそが、今、日本の組織に求められているのです。
「評価の質」が、組織の未来を決める
評価とは、単なる事務作業ではありません。
部下の貢献を認め、次なる成長への意欲を引き出す「最大のマネジメント機会」です。
「個人の成果で評価されない」とこぼす社員が増えている今、私たちが向き合うべきは、システム上の数字ではなく、目の前の部下と「成果の定義」についてどれだけ深く対話できているか、という問いではないでしょうか。
「納得感のある評価」を、自社の強みに変えたいあなたへ
「対話が大事なのはわかった。でも、具体的にどう評価面談をすれば部下は納得し、成長してくれるのか?」
その答えを体系化したのが、ビジネスコーチグループの「人事評価動画」です。
単なる点数付けのスキルではなく、部下の主体性を引き出し、組織への貢献意欲を高める「プロの評価技術」を、短時間で効率的に学習いただけます。
・「なぜ評価が低いのか」を納得させる伝え方
・次期の成果に繋げるフィードバックの技術
・部下のキャリア自律を促すコーチング的アプローチ
「評価への不満」を「組織への信頼」に変えるために。
まずは、プロの知見をマネジメントに取り入れてみませんか?

【本記事の参考文献・出典】
転職サービス「doda」 - 「転職理由ランキング【2025年版】」
Gallup, Inc.「Gallup Q12® Employee Engagement Survey」
ビジネスコーチ株式会社「評価制度:事実と成長の確認」(社内資料より引用)